Logicool(ロジクール)のゲーミングマウスではマクロを作って自動的な操作を実現することができます。
ボタン 1 つ押すだけで複雑な操作が自動で行えるようになり、定型的な操作を効率良く楽に行えるようになります。
本記事ではまず「マクロとは何か」という点について説明させていただきます。マクロに少しでも興味を持っていただけたら幸いです。
Logicoolマウスにおける自動操作
マクロ(macro)とは複数のマウス/キーボード操作をひとまとめにして定義しておき、後から呼び出して自動的に操作を実行できる機能のことです。
Logicoolマウスには自動的な操作を行うマクロ機能として「スクリプト」と「マルチキー機能」の2つが用意されています。
いずれもマウス内に設定が保存され、実行時はハードウェアからの信号としてOSにマウス/キー操作が送信されます。俗に言う「ハードウェアマクロ」に該当します。
スクリプトとは
Lua というスクリプト言語を使ってマウスやキー操作をプログラムします。
例:- マウスカーソルをボタンの上(特定の座標)に移動させる
- マウスをクリックする
- マウスカーソルを別のボタンの上(特定の座標)に移動させる
- マウスをクリックする
- Enter キーを押す
上記のような一連の操作を行うプログラムをボタン 1 つ押すだけで呼び出し、自動的に操作することができます。
例えば、上記の操作は以下のようにスクリプトのエディタで命令を記述します。
記述する命令のバリエーションは多くはありませんので、一度覚えてしまえばスクリプトの作成はそれほど難しくはありません。
マルチキー機能とは
Logicoolマウスには連続したキーボード操作をあらかじめ定義しておき、ボタンを押した時に呼び出して実行できる機能があります。これをマルチキー機能と呼びます。
例:- Ctrl キーを押した状態にする
- c キーを押す
- Ctrl キーを離した状態にする
- Alt キーを押した状態にする
- Tab キーを押す
- Alt キーを離した状態にする
- Ctrl キーを押した状態にする
- v キーを押す
- Ctrl キーを離した状態にする
上記は Ctrl + c でデータをコピーし、Alt + Tab で画面を切り替えて Ctrl + v でデータを貼り付ける操作の例です。
上記のような一連のキーボード操作をボタン 1 つ押すだけで自動的に行うことができます。
例えば、上記の操作はマルチキーの設定画面で以下のように操作を定義します。

スクリプトとマルチキー機能の違い
スクリプトとマルチキー機能で実現できることを以下に比較します。
自動操作 | スクリプト | マルチキー機能 |
---|---|---|
マウスカーソルの移動 | ○ | × |
マウスボタンの操作 | ○ | 〇 |
キーボードの操作 | ○ | ○ |
繰り返し処理 | ○ | △ ボタンを押している間は処理をループさせることが可能 |
キーの状態による条件分岐 | ○ | × |
単純なキーボード/マウス操作の自動化であればマルチキー機能で十分です。マウスカーソルの操作や分岐/繰り返し制御を行う場合はスクリプトで実現する必要があります。
スクリプトでしか実現できない操作の例:- 特定の座標から別の座標までドラッグ&ドロップを行う
- 特定のキーやマウスボタンが押されるまでキーやマウス操作を繰り返す
- マウスを長押しして放したタイミングで特定のキーやマウス操作を行う など
まとめ
Logicoolマウスではスクリプトとマルチキー機能により自動的な操作が実現できます。
また、スクリプトの方がマルチキー機能よりも柔軟な制御が可能です。
次回の記事ではスクリプトでマクロを作成するためのエディタを起動するところから初期コードの解説までを行う予定です。
Logicoolマウスのマクロ作成(エディタ起動方法~初期コード解説)
マルチキー機能についても以下の記事で設定方法については解説していますので、スクリプトを記述するのが難しそうであれば、先に以下の記事もご参照ください。
Logicoolマウスのマルチキー機能 - キー・マウスボタンを連打させる
Logicoolマウスのマルチキー機能 - 特定キー・マウスボタンを押しっぱなしにする
Logicoolゲーミングマウスのマクロ(スクリプト)関連ページ一覧
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